交尾迫るメス、定説覆った ザリガニ繁殖を解き明かした高校生の研究

 高校生・高専生が自由研究の成果を競うコンテスト「JSEC(ジェイセック)2022(第20回高校生・高専生科学技術チャレンジ)」の最終審査会が10、11日、東京・お台場の日本科学未来館で開かれた。全国166校の617人から、過去最多となる339研究の応募があり、最終審査会には高く評価された30研究が出場、研究を発表して競った。上位入賞した研究は、来年5月に米国・ダラスで開かれる国際学生科学技術フェア(ISEF〈アイセフ〉)に日本代表として挑む。JSECの最終審査会は、新型コロナウイルス感染拡大の影響で20、21年ともオンラインで開催されたが、今回は3年ぶりに多くの学生がリアルで交流した。

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アングル:国際目標の達成へ、求められる「正しい自然保護」

By Jack Graham [モントリオール(カナダ) 19日 トムソン・ロイター財団] – カナダ・モントリオールで開催された国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)は19日、生物多様性の喪失を阻止し、回復させる世界目標で合意に達した。研究者らや関係者は、この合意が気候変動対策にも重要な役割を担うことになると指摘する。

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奄美大島にだけ生息の絶滅危惧種「危機的状況から脱した」 リュウキュウアユ2.3万匹、前年と同水準 鹿児島大など調査

 鹿児島大学や琉球大学でつくる「奄美リュウキュウアユ保全研究会」は24日、鹿児島県奄美大島だけに生息する絶滅危惧種リュウキュウアユの2022年の個体数は前年比12%減の2万3271匹と発表した。過去5年で2番目に多い。近年は冬季の海の水温が低く、生まれてすぐの稚魚の生存率が高いとみられる。

 11月11~13日、産卵する親の数を11河川で調べた。最多は奄美市住用の役勝川で1万8009匹(21年2万2057匹)。減少したものの「前年と同水準で生息状況は良い」という。昨年できなかった夏季の遡上(そじょう)調査では12河川で2万5193匹を確認した。

 鹿大水産学部の久米元准教授(48)は「4000匹まで減った17年の危機的状況から脱した。長期的に調査して見守りたい」と話した。

 リュウキュウアユは1970年代に沖縄で絶滅し、環境省レッドリストで絶滅の危険が極めて高い絶滅危惧ⅠA類に分類される。

+Yahoo!ニュース-地域-南日本新聞

キタサンショウウオが絶滅の危機 背景に太陽光発電の建設ラッシュ

 北海道東部の釧路湿原国立公園(釧路市、釧路町、鶴居村、標茶町)の南側周縁部の原野で、大規模な太陽光発電計画が水面下で進んでいる。予定地の大半は、氷河期の遺存種である両生類・キタサンショウウオが生息する湿原だ。国内でほぼ釧路湿原に生息が限られる種だが、2年前に改訂された環境省のレッドリストで絶滅危惧ⅠB(EN)にランクが2段階引き上げられた。絶滅の危険度が一気に2ランクも上がった背景に太陽光発電の建設ラッシュがある。国立公園に隣接する貴重な湿原が太陽光発電に侵食され続ける現状に、市民は「このままではソーラーパネルの海になってしまう」と懸念の声を上げる。【本間浩昭】

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天然記念物に水路を追加指定 国の文化審答申、四日市の御池沼沢植物群落 三重

 国の文化審議会は16日、天然記念物に指定されている御池沼沢植物群落(三重県四日市市西坂部町)のうち、未指定となっていた湿地内の水路を追加指定するよう、永岡桂子文部科学相に答申した。

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生態系保全区域「30%に拡大」 COP15、30年までの新目標採択

 カナダ・モントリオールで開催中の国連生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)は19日、生物多様性の損失を食い止めるための2030年までの新たな国際目標を採択した。生態系の保全区域を「陸、海の少なくとも30%」に拡大することなどを盛り込んだ。

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奄美大島・徳之島のクロウサギ生息数が回復 推定で03年5000匹→21年3万9000~1万1000匹 改善した理由は? 環境省調査

 環境省は16日、鹿児島県の奄美大島と徳之島に生息する国指定特別天然記念物アマミノクロウサギの2021年時点の生息数を推定3万9162~1万1549匹とする調査結果(速報値)を発表した。03年時点は推定最大5000匹だったが、クロウサギを補食するマングースや野生化した猫(ノネコ)の防除など外来種対策が進み、生息環境が改善したとみている。

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仙台湾の干潟「回復力高い生態系」 被災前の生物確認 東北大調査

 東日本大震災の津波で生態系が激変した仙台湾の干潟は、周辺環境が戻れば10年程度で回復するレジリエンス(回復力)の高い生態系であると、東北大大学院生命科学研究科の占部城太郎教授(生態学)の研究チームが発表した。

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大迷惑「ビワコムシ」大量発生 滋賀県民のゾッとする季節がやって来た

 ごく一部の滋賀県民にとって、深まる秋はぞっとする季節に違いない。大津市の琵琶湖岸で、今年も「ビワコムシ」が大量発生した。体長1センチ弱の黒い羽虫がマンションや街灯の明かりに大挙して飛来し、ベランダの洗濯物が汚れたり、大量の死骸が出たりする事態が続出。大手ファストフード店も夜間は持ち帰り限定での営業を余儀なくされるなど、県民生活に影響が出た。

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