肉食外来魚「コウライオヤニラミ」を特定外来生物に…宮崎県内で生息域拡大、国に指定要望へ

 宮崎県都城市内の大淀川水系で生息域が拡大している肉食の外来魚「コウライオヤニラミ」について、県は18日、特定外来生物への指定を国に要望する考えを明らかにした。県議会定例会で山内佳菜子県議(県民連合立憲)の一般質問に長倉佐知子・環境森林部長が答えた。10月にも要望予定という。

 県によると、県内では2017年に初めてコウライオヤニラミを確認。その後、生息域の拡大がみられ、漁業者らでつくる県内水面漁場管理委員会が県内河川への放流などを禁止する方針を決め、8月から運用を始めていた。

 環境省によると、特定外来生物に指定されれば、外来生物法に基づいて全国で飼育や運搬、放流を禁じる規制などが行われる。河野知事は一般質問後、「従来の生態系に大きな影響を及ぼしかねない外来生物の急拡大を防いでいかなくてはならない」と報道陣に述べた。

 コウライオヤニラミを巡っては、国内の生態系などに被害を及ぼす恐れのある外来生物を示す「生態系被害防止外来種リスト」の見直しに関する国の検討会で17日、環境省がリストに追加する候補を示した素案の中に含まれている。15年に初めてまとめられた同リストには現在、特定外来生物を含む429種が掲載されており、見直し後のリストは25年度末頃に公表される予定。リストに追加されても、特定外来生物への指定のような法的効力はないという。

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