国の天然記念物だけど「外来種」 保護したカメ45匹は終生飼育か 矛盾に悩む市職員

 沖縄県の宮古島市役所は2013年ごろから、国の天然記念物であるセマルハコガメを保護している。宮古島は元々生息していない「外来種」だが、天然記念物のため文化財保護法で駆除が禁じられており、市が終生飼育をせざるを得ない。市民の持ち込みなどで、飼育数は45匹まで増加している。職員は「いつまで保護を続けないといけないのか。先行きが見えず途方に暮れている」と困惑している。(宮古支局・知念豊)

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外来魚調査、水くむだけ!? 熊本市の江津湖 皮膚や分泌物、ふん…「環境DNA」で駆除効果検証

 熊本市は本年度、江津湖で、水中に含まれる魚類のDNAを活用した生息状況調査を進めている。「環境DNA調査」と呼ばれる新たな手法で、市が実施するのは初めて。江津湖に生息する外来魚の全体像を推定し、電気ショッカー船で実施している外来魚駆除の効果を検証する。

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ヒアリ「緊急対処生物」に 立ち入り強化、法改正へ 

 強毒を持つ南米原産の特定外来生物「ヒアリ」の国内への侵入・拡散防止に向け、環境省が発見次第、特別な対応を要する「要緊急対処特定外来生物」(仮称)を新設し、政令で指定する方針を決めたことが21日、同省への取材で分かった。ヒアリと特定される前でも、事業者の管理地に立ち入ることや、付着が疑われる物品の移動を禁じることなどが可能となる。同省はこうした内容を定めた外来生物法改正案を今国会に提出する考え。

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絶滅危惧のサラマンダーを救えるか、紙幣にもなったメキシコ文化を象徴する生物

 人気者の生息地を回復へ、住民の努力
 メキシコに、奇妙な両生類のラベルが貼られた地ビールがある。描かれているのは羽のようなエラを持つメキシコサラマンダー(アホロートル)、日本ではウーパールーパーの名でかつて人気を博した絶滅危惧種だ。

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アメリカザリガニ「飼育はOK」「放流は禁止」…新たな規制必要と答申

 環境に悪影響を及ぼす外来種のアメリカザリガニとアカミミガメ(ミドリガメ)について、環境相の諮問機関・中央環境審議会は11日、ペットとしての飼育や譲渡は認めつつ、輸入や放流、販売目的の飼育と譲渡を禁止する新たな規制が必要だと答申した。

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外来のコイ駆除進む 奄美大島  絶滅恐れのアユなど保護へ

 鹿児島県奄美大島の5市町村でつくる奄美大島自然保護協議会はこのほど、外来種のコイなど水生移入生物の駆除に関する2021年度の報告書をまとめた。島内4河川でコイやナイルティラピアなど4種138匹を確認し、捕獲した。報告書では絶滅危惧種のリュウキュウアユなどの保全に向けて、根絶に向けた駆除の継続と、外来種を川に放さないように住民への啓発を求めている。

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「日本でミカンが食べられなくなる日」コロナ禍に進む”知られざる重大危機”

 ここ数年で、人々は感染症や環境問題が人類に与える影響を強く意識するようになった。しかし「人間に迫るさらなる脅威がある」と指摘するのが、進化生物学者の宮竹貴久教授だ。自然は、人間が油断をしていると、ある日突然牙をむく。そんなリスクの1つが「虫」だという──。

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皇居のお堀でブルーギルと戦う「外来魚ハンター」の誇り

「ピィ、ピィ、ピィ」 電子音を発しながら、皇居のお堀を異様な見た目のボートがゆっくりと進んでいく。船の先頭で網を構えている男性は、「外来魚ハンター」こと工藤智氏(65)。北海道立総合研究機構『さけます・内水面水産試験場』の元主任研究員で、外来魚駆除歴20年のスペシャリストだ。

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