アメリカザリガニ「飼育はOK」「放流は禁止」…新たな規制必要と答申

 環境に悪影響を及ぼす外来種のアメリカザリガニとアカミミガメ(ミドリガメ)について、環境相の諮問機関・中央環境審議会は11日、ペットとしての飼育や譲渡は認めつつ、輸入や放流、販売目的の飼育と譲渡を禁止する新たな規制が必要だと答申した。

 現行の外来生物法は、指定した「特定外来生物」を許可なく飼育したり譲渡したりすることを一律に禁じており、違反した場合は3年以下の懲役や300万円以下の罰金が科される。環境省は近く同法の改正案を国会に提出し、2種のペットとしての飼育や譲渡が可能な新たな仕組みを設け、規制に柔軟性を持たせる。

 2種はともに北米原産で繁殖力が強く、環境に放たれると在来種を駆逐するなどの被害が出る。しかしペットとして人気が高く、現行法の特定外来生物に指定すると、面倒な許可手続きや罰則を避けたい飼い主が一斉放流する恐れもあり、指定が見送られてきた。

 環境省の専門家会合が昨年8月、通常の飼育などを認める柔軟な規制を提言したことを受け、中央環境審議会の小委員会が答申案を審議していた。

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