在来生物への影響食い止める 徳之島でシロアゴガエルの駆除始まる

 徳之島で6月に入り、特定外来生物「シロアゴガエル」の本格的な調査・駆除活動が始まった。(奄美群島南三島経済新聞)

 シロアゴガエルは繁殖力が強く、日本生態学会の「日本の侵略的外来種ワースト100」にも指定されており、沖縄諸島や宮古諸島等多くの島々で既に定着している。奄美群島内では与論島以外では確認されていなかったが、徳之島町で住民からの目撃情報を元に地元NPO法人「虹の会」から環境省徳之島管理官事務所に通報があったことをきっかけに徳之島での生息が確認された。

 6月5日・6日には同町南部に点在する調査地点を20時~23時の間、巡回しながらシロアゴガエルの鳴き声をスピーカーで流し反応を見る「コールバック調査」や目視確認、捕獲駆除作業の調査練習を行うるなど、徳之島の有志や虹の会会員が中心となり徳之島町内の沈砂池や湿地で卵塊や成体の調査駆除を行っている。

 エコツアーガイドとして活動する作業参加者からは「生き物が好きでこの仕事をしているのでかわいそうという気持ちもあるが、徳之島の希少な動植物や生態系のバランスを守るため活動に力を入れたい」と話す。

 島内全域への拡大を食い止めるためには今年の4月~10月の繁殖期が正念場となる。有志らによる懸命な活動が続く。

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