氷上ワカサギ釣り、暖冬で解禁遅れ 榛名湖は5年連続開催できず

 全国的な暖冬により群馬県内の冬のレジャーにも影響が出ている。冬の風物詩の氷上ワカサギ釣りは氷が張らないため解禁が遅れたり、スキー場では雪不足でコースが制限されたりしている状況だ。

 赤城山の赤城大沼(前橋市富士見町)の氷上ワカサギ釣りは、例年なら1月10日前後に解禁される。だが、今年は氷の厚さが解禁可能となる平均15センチになっておらず、12日現在で解禁できない。赤城大沼漁業協同組合によると、湖の縁に雪が積もっていないと、地熱で水が温まり、氷が張りにくいという。

 湖畔の「青木旅館」では、氷上ワカサギ釣りのため宿泊を予約した客に中止の連絡を入れている。担当者は「暖冬傾向が続くと今後、氷上ワカサギ釣りはできなくなるのではないか」と憂慮する。

 氷上ワカサギ釣りは赤城大沼より標高が240メートルほど低い榛名湖でも行われていたが、2019年以降5年連続で実施できていない。榛名湖観光協会(高崎市)によると、今年も湖面が全く結氷しておらず見通しは立っていないという。

 スキー場では雪不足による滑走コースの制限などで利用客が減っている。県の調査によると、年末年始(昨年12月29日~今年1月3日)の県内スキー場21施設の利用者数は12万4272人で昨年度より30%近く減少し、過去10年間では最も少なかった。このうち8施設では昨年よりも開業日が遅れた。

 前橋地方気象台は12日、冬型の気圧配置となる13日は県北部山地で警報級の大雪、南部でも降雪の可能性があると発表した。路面の凍結やなだれ、電線への着雪に注意するよう呼びかけている。【西本龍太朗】

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