[山口県]江汐湖、湖底あらわ 水質改善へ「干し上げ」40年ぶり 山陽小野田市

 山陽小野田市高畑の江汐公園内にある江汐湖で約40年ぶりに水を抜き、乾燥させる「干し上げ」が行われている。農業用水として利用される同湖の水質改善のためで、湖底があらわになった珍しい光景が広がっている。

 江汐湖は人工のため池で、面積は満水時で約13・6ヘクタール。水位が5メートルほど下がったことで、秋の日差しが照りつける湖底には多数の動物の足跡が見られ、浮桟橋の「冒険の橋」は傾斜が急になり通行禁止となっている。

 高千帆土地改良区によると、江汐水利組合が9月下旬から水抜きを始め、10月上旬には水がなくなった。この間に湖底にたまったヘドロを除去したほか、取水塔の設備を修理する。

 江汐湖には数百匹とみられるコイが生息しており、公園内にある瀬戸ため池や六斗ため池に可能な限り移した。水抜きに合わせて特定外来生物のブラックバスやブルーギルなども駆除するという。

 水位は来年の農繁期までに降雨で回復する見込み。今後は数年おきに水抜きを実施する予定で、同改良区は再びコイを捕まえて移す作業は負担になるため、湖には戻さない方向で検討している。

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