特定外来生物・ウチダザリガニ 生態を知り捕獲し食べる 新たな駆除のカタチ 観光にも<福島・猪苗代町>

 福島県猪苗代町を流れる川で、大人たちが真剣な様子で探していたのが…「ウチダザリガニ」 県内では猪苗代町・北塩原村・磐梯町などで生息が確認され、生態系などへの被害が懸念される「特定外来生物」に指定されている。

 この日、地域の環境保全などに取り組む団体が中心となり、ウチダザリガニの駆除に乗り出した。ウチダザリガニの生態を知るべく、招いた助っ人が専門家の砂川光朗さん。ウチダザリガニは高い繁殖力が特徴で、もともと地域に棲む生き物などを食べ、棲み処を奪い絶滅を招く恐れがあるという。 佐倉ザリガニ研究所の砂川光朗さんは「できるだけ早い時期に徹底した防除活動を行うことで、さらなる拡大を防いだり根絶に導くことができる。そういった意識づくりがとても大切」だと話す。

 水路の底などをくまなく探し、1時間ほどで約150匹を捕獲した。 もともとは食用としてアメリカから持ち込まれたとも言われ、「レイクロブスター」の別名があるウチダザリガニ。クリームパスタにお吸い物…美味しく調理をして、駆除した命を頂く。食感はぷりぷりとエビによく似ていて、臭みもなく食べやすいという。

 参加した人は「地域で問題になっている生物の駆除だけでなく、食べて活用するというのが非常に有効な取り組みで、地域にとってはいいことなのかなと感じた」と話す。

 ウチダザリガニを“捕まえ、食べて、考える” 猪苗代町などでは今後この取り組みを観光に活かすことにしている。

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