3日午前、島根県松江市嫁島町の宍道湖岸で、足に釣り用のルアーの針が刺さり、糸が足に絡まったコブハクチョウが見つかった。釣り人が残した針、糸に苦しめられる鳥が後を絶たないといい、保護に当たる島根県東部農林水産振興センターは「マナーを守ってほしい」と訴える。
同センターによると、コブハクチョウの左足の水かき辺りにルアーの針が刺さり、ルアーと結ぶ釣り糸が鳥に幾重にも絡まり自由を奪っていた。糸の食い込みは激しく、ほどかれた後、足には切り傷のような跡が残っていたという。釣りの途中で糸が切れてルアーとともに湖に漂ううち、鳥に絡まったとみられる。
近隣住民がセンターに連絡。救助した林業振興課の岡本忠之課長によると、鳥の中でも特に通年で宍道湖に生息するコブハクチョウが釣り具による災難を受けるケースは毎年のようにあるという。「動物が重い傷を負う可能性があるので、糸や針の扱いに十分注意してほしい」と話す。