「外来魚で琵琶湖の魚が減少、漁師も高齢化」 日本料理店が語るブランド湖魚のいま

 ビワマスなど琵琶湖で取れる湖魚を県がブランド化した「琵琶湖八珍」を学ぶ授業がこのほど、滋賀県東近江市の八日市南高であった。生徒にはなじみの薄い湖魚だが、授業後には「食べてみたい」との声が上がった。

 滋賀県が地域貢献のため実施する「高等学校産業人材育成プロジェクト」の一環で行われ、食品科3年の流通科学班13人が受講した。

 講師は湖魚料理を提供する市内の日本料理店「魚繁(うおしげ)大王殿」を営む岩崎勝さん(44)が務めた。外来魚により、ビワマスやホンモロコなど琵琶湖八珍の湖魚が減少している現状に加え、若者の漁師のなり手が少なく高齢化していることも課題として挙げた。

 アユを食べたことがあると答えた女子生徒(17)は「魚はあまり食べないけど、話を聞いてビワマスとか食べてみようと思った」と話した。同班は同市奥永源寺地区の特産品「政所(まんどころ)茶」のお茶漬けを開発中で、琵琶湖八珍のゴリも加え、商品化するという。

 岩崎さんは「滋賀の人は昔ほど湖魚を食べなくなっている。まずは若い人に知ってもらい、食べてもらうことで郷土について知るきっかけにしてもらえれば」と願った。

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