強毒「ヒアリ」、今度は青海ふ頭の2カ所で計100匹発見 東京港で今年3件目

 東京都は25日、東京港の青海ふ頭(江東区)で22日に発見されたアリを調べたところ、南米原産の特定外来生物で強毒を持つヒアリだと確認された、と発表した。コンテナヤード上の2カ所でそれぞれ70匹、30匹を発見、駆除したという。東京港の港湾施設でヒアリが見つかるのは今年3件目。

 環境省が毎年春~秋、ヒアリが分布する国・地域と定期コンテナ航路がある全国の65港湾を調査する中で見つかった。調査は仕掛けたエサに集まってきたアリを調べるという方法で行い、青海ふ頭ではコンテナヤード上の離れた2カ所でそれぞれ、ヒアリの生息を確認した。

 東京港では、6月4日に中央防波堤外側コンテナふ頭(大田区)、12日に大井ふ頭(品川区)でそれぞれ、60匹、600匹が発見されている。都港湾局は「都内で発見されたケースはいずれも沿岸部の港湾施設で、住宅地など内陸では見つかっておらず、水際で阻止できている」と説明している。

 ヒアリは南米原産の特定外来生物。日本国内では平成29年6月に初確認されて以降、18都道府県で発見されており、累計では今回が141件目。

 ヒアリに刺されると「熱いような激しい痛み」を覚え、赤みが出てきて膿がたまったような症状が現れる。アレルギー反応の「アナフィラキシーショック」により、息苦しさや激しい動悸(どうき)やめまい、腹痛のほか、血圧が急低下して意識を失うなど、重症化して生命にかかわるケースもある。

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