子ども達にもなじみが深い「アメリカザリガニ」と「アカミミガメ(幼体の通称はミドリガメ)」が、生態系に与える影響が大きいとして、6月1日から「条件付特定外来生物」に指定され、扱いに規制が設けられた。
「捕まえたり、ペットとして飼育したりすることは認められますが、『飼えなくなった』と野外に逃がしたり、許可なく売買したりすることが禁止されました。また、捕まえてすぐその場に放す『キャッチ・アンド・リリ―ス』は問題ありませんが、家に持ち帰り、後日、放出すると、違反となり、3年以下の懲役や300万円以下の罰金が科される可能性があります」(週刊誌記者)
しかし、生命力が強く「飼育下での平均寿命はアメリカザリガニが5年、アカミミガメは20~30年、長生きだと40年」(環境省のHPより)ということで、飼育していたものを川などに戻してしまうケースは後を絶たないようだ。
そのなかで、神戸市役所が生態系保護を目的に2016年からおこなっている「アカミミガメ捕獲作戦」が話題になっている。捕獲団体を募集し、その捕獲数に応じて補助金を交付するというのだ。2023年も、5月17日から募集が始まっている。
具体的には、どんな団体が認められるのだろうか。神戸市環境局自然環境課の担当者に聞いた。
「5名以上で、営利を目的としない団体です。また、神戸市内に団体の事務所、団体構成員の自宅、団体構成員が所属する学校、職場などの拠点があることです。これらの団体が、神戸市内の河川やため池などで捕獲した場合に、補助金を交付します」
補助額は0~5匹で1万円、6~15匹で2万円、36匹以上で5万円。2022年度は953匹が持ち込まれたそうだ。
これを報じたニュースサイトのコメント欄には
《素晴らしいです。迷惑外来種全部この方式で全国規模でやればたちまち絶滅すると思う》
「神戸えらい。本当は、国が地域全体で神戸のような取り組みをしないといけないのにね》
《これは全国で試験的にやって欲しい》
《ミドリガメは性格が荒い事が多いから子どもたち噛まれないように気をつけて下さいね》
という書き込みもあった。
ちなみに、募集は先着20団体程度だが、予算の上限に達し次第募集は締め切るという。現時点での交付申請数は13団体。全国的に広まれば、アカミミガメを一網打尽にできそうだ。