道頓堀川にニホンウナギ、JR難波駅北側の商業施設周辺で11匹捕獲

 大阪府立環境農林水産総合研究所は10日、大阪・ミナミの道頓堀川で、国際自然保護連合が絶滅危惧種に指定しているニホンウナギの生息を初めて確認し、11匹の捕獲に成功したと発表した。同研究所の担当者は「水質が改善され、戻ってきたのではないか」と話している。

 11匹はいずれも昨年11月11日、JR難波駅北側の複合商業施設「湊町リバープレイス」(大阪市浪速区)周辺で発見、捕獲された。

 ニホンウナギは日本を含む東アジアの河川に生息。府内の河川でも下流域で広く分布が確認され、かつては道頓堀川にも生息していたと考えられていた。

 道頓堀川は高度経済成長期、工場排水や下水が流れ込み、ほとんどの生物が生息できないほど汚染されていたが、近年はヘドロの除去や、水質の良い別の河川の水を引き込む水門操作などにより、水質が改善されている。

 同研究所は10日から、企画展「身近にもいる絶滅危惧種」で捕獲したウナギの一部を一般公開している。

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