特定外来生物に指定されている「ツマアカスズメバチ」が福岡県久山町付近で新たに50匹以上確認されたことがわかりました。
専門家はすでに広い範囲で生息している可能性があるとみています。
生態系などに影響を及ぼすおそれがあるとして「特定外来生物」に指定されているツマアカスズメバチ。
体長は2センチから3センチ、胴体が黒っぽいのが特徴で、南アジアなどが原産だとされています。
日本国内では2012年に初めて長崎県の対馬で発見されました。
福岡県内では今年に入り、4月下旬から5月上旬にかけて福岡市東区と久山町で女王蜂が相次いで見つかり、久山町ではオス1匹も確認されていました。
その後報告が途絶えていましたが、8月上旬から15日にかけて久山町付近で行われた調査で新たに50匹以上のツマアカスズメバチが確認されていたことがわかりました。
◆九州大学 上野高敏准教授 「今の段階で(目視で)500匹以上。巣の数は2つか3つ。膨大な地域に広がっている可能性がある」
調査を進めている九州大学の上野准教授はすでに福岡市内など広い範囲で生息している可能性があるといいます。
◆九州大学 上野高敏准教授 「ツマアカスズメバチは適応力が高い種なので、比較的自然が残っている福岡市だと市内にも普通に定着する可能性がある。今年の夏から秋にかけて頑張ってツマアカスズメバチを片っ端から見つけ出して徹底的に駆除していかないと手のつけようがない状況になる可能性がある」
上野准教授は「ツマアカスズメバチを見つけても刺激したりせずに冷静に飛び去るのを待って欲しい」と注意を呼びかけています。