外来種のカメを堆肥化 1カ月で甲羅だけに「処分費用でもメリット」

 全国的に急増している外来種のアカミミガメ(ミドリガメ)を、駆除後に堆肥化する試みが、農業体験や自然学習ができる「ぽれぽれらんど」(京都府京田辺市天王)で行われた。専門家の協力の下、家族連れなど約20人が参加した。

  ぽれぽれらんどでは堆肥化は初めての試みで、子どもたち向けにカメの年齢の見方や性別など生態についての講義も行われた。堆肥化の作業では、約50キロ、70~80匹のアカミミガメを腐葉土と干し草などで上下から挟むようにし、通気のための管を通した。1カ月程度で堆肥になり、甲羅だけが残るという。

 アカミミガメは繁殖力が強く、増えることでコメなどの作物への被害もあるという。京田辺市では、1998~99年には全体のカメの2%程度だったのが、15~16年の調査では過半数にまで増加していた。調査を行った京都府保健環境研究所の多田哲子さんは「駆除することで水草が復活した例もある。堆肥化は自然に帰せるし、処分の費用面でもメリットがある」と語る。

 参加した京田辺市同志社山手の男児(10)は「カメは雌の方が大きいこととか初めて知った」と話した。

+Yahoo!ニュース-地域-京都新聞