飼育認める新規制提案 ミドリガメとアメリカザリガニ 中環審小委

 中央環境審議会(環境相の諮問機関)の小委員会は5日、外来種のアカミミガメ(ミドリガメ)とアメリカザリガニについて、既にペットとして飼われている個体の飼育を認め、輸入や販売、放流を規制する新たな仕組みの創設を求める答申案を大筋で了承した。

 生態系への深刻な影響を抑えるのが狙い。中環審は意見公募を経て12月に環境相に答申する予定。これを受け同省は、来年の通常国会への外来生物法改正案提出を検討する。

 ミドリガメとアメリカザリガニは北米が原産地。在来種を脅かしたり、農作物に被害を与えたりすることから、規制強化の必要性が指摘されてきた。しかし、家庭や学校で広く飼われており、一律に飼育を禁止すると、川や湖に放流される恐れがあるため、外来生物法に基づき飼育や輸入、販売などを禁止する「特定外来生物」への指定が見送られてきた経緯がある。

 そこで答申案は、特定外来生物とは異なる新たな規制を設ける必要性を明記。現在飼われている個体については、ペットとしての飼育を認めるよう求めている。

 この他、強い毒性を持つ特定外来生物「ヒアリ」などの水際対策を強化するため、国が港湾関係者らに防除への協力要請などを行える制度の整備も促している。 

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