島根県松江市の川で大量発生し、在来生物に悪影響を与える厄介物の外来生物がいます。 本来いる生き物が住みやすい川を取り戻すため、市民団体が島根県の委託を受け、駆除活動に取り組んでいます。
「おっきいー。」 「この前噛まれた。痛かった。ゴム手袋がやぶける。」 松江市内の川に大量に生息し、顔の赤い模様がなんとも不気味なこの生き物の正体は… 島根県自然環境課 松井亨グループリーダー 「ミシシッピアカミミガメという外来種のカメになります。」 ミシシッピアカミミガメ、別名ミドリガメ。 繁殖力が高く、在来種の生育環境に大きな影響を与えるとして、国が「緊急対策外来種」に指定する厄介者です。
木谷茂樹記者 「すごいにおいしますね。泥の中に何年も入り込んだ匂いですね。」 厄介物のミドリガメの駆除に立ち上がったのは市民団体・まつえワニの会。 メンバーは6人で、堀川遊覧船の現役船頭やOBが中心です。
まつえワニの会 小草一政さん 「将来的に川がキレイで、在来種が住んで遊んだりするのが目的。」 まつえワニの会では、島根県の委託を受け、5月末から松江市内8か所にわなを仕掛け、これまで500匹近くを捕獲しました。
まつえワニの会 野津茂さん 「(大きさ的には小ぶり?)小ぶり。3年くらい、これがどんどん大きくなって30センチぐらいに育つ。」 ミドリガメの駆除には、地域住民も手を貸します。 住民 「ミドリガメの顔の赤い模様を見るとぞっとする。近所の人の畑にカメが上がって卵産んで、卵を産めばハビやカラスが来る。」
捕獲したミドリガメは松江市が引き取り、国が示す手順で処分を行います。 島根県は在来する生き物が住みやすい川をつくるため、県民や各市町村の協力を呼び掛けています。 島根県自然環境課 松井亨グループリーダー 「なかなか県だけでは防ぎきれませんので、県民の皆さん、市町村と協力しながら対応していきたい。」 まつえワニの会の駆除活動は、10月末までほぼ毎日行われます。
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