外来の水草「コウガイセキショウモ」が鹿児島県奄美市住用町の河川で見つかり、このほど、鹿児島植物研究会誌に報告記事が掲載された。発見者である奄美の自然を考える会理事の保岡海斗さん(28)は「発見地点は(絶滅危惧種の)リュウキュウアユなどが遡上(そじょう)する場所。遡上の障壁となったり、在来の水草の環境を奪ったりする恐れがあり、河川生態系への影響が懸念される」と警鐘を鳴らしている。奄美群島での確認は初。
報告記事によると、コウガイセキショウモは、コウガイモとセイヨウセキショウモの雑種と推定されており、アクアリウムショップなどで流通してきたとされる。環境省の「生態系被害防止外来種リスト」で重点対策外来種に指定されている。
自然観察をライフワークとする保岡さんは昨年9月、同町川内川下流域で水面の一角に見慣れない水草の群落を発見。図鑑などで調べた結果、コウガイセキショウモの可能性があり、鹿児島大学教育学部の川西基博准教授に詳細な調査を依頼。川西准教授が現地で標本を採集し、コウガイセキショウモと同定した。
保岡さんは同じ流域で、複数のコウガイセキショウモの群落を確認しており、「一カ所はすでに在来生物の環境を奪うほど高密度に繁茂している。定着した経緯は不明だが、人間活動による結果であることは間違いない。みんなが意識していないような場所でも外来生物の影響が進行していることを知ってほしい」と話した。今後、島内の自然環境保護団体と協力して、除去できるか検討するという。
