記録的な猛暑となった今年の夏。愛媛県内では、植物の世界にも大きな異変が起きていました。ここ松山市内の池には驚きの光景が広がっています。
こちらは、松山総合公園の中にある池です。水面はまったく見えません。よく見ると薄紫色の花を咲かせた植物で埋め尽くされています。 実はこれ、ホテイアオイという南米原産の外来種の水草です。 外来生物法で生態系被害防止外来種に指定されているホテイアオイですが、ペットショップなどでは、メダカ用の水草として普通に販売されています。 国内では北海道をのぞく地域で、繁殖が確認されていて、隣の香川県では2020年、川を埋め尽くすほど繁殖し、県がおよそ1000万円をかけて除去したケースもあります。 なぜ、これほど増えてしまったのでしょうか。
(植物に詳しい松山東雲短大・松井宏光名誉教授)
「今年は非常に暑い。気温が高いというのは成長しやすい。というので、特に今年は成育が爆発的だったと思います」
今年の猛暑が大繁殖をもたらしたようです。
(植物に詳しい松山東雲短大・松井宏光名誉教授)
「あれだけ増えてしまうと、今度は農業用水の場合は水路がつまる」 「それらがやがて気温が下がると一斉に腐るんです。そうすると、水の中の酸素が使われますから、水の中が酸欠になっていって、いろんな動物に影響があるので」
池を管理する愛媛県松山市市街地整備課によりますと、水面を埋め尽くすほど繁殖したのはこの夏が初めてだということで、担当者は「今年は様子を見守ったうえで、新たに成長しはじめる来年春に、除去などを検討したい」と話しています。