オオサンショウウオ交雑種、岐阜・各務原市の木曽川で確認 県内2河川目「持ち込まないと起こりえぬ」

 岐阜県各務原市は11日、木曽川で、日本固有種で国の特別天然記念物に指定されているオオサンショウウオと、中国の外来種との交雑種を確認したと発表した。県内での交雑種の確認は、下呂市の菅田川に続いて2河川目。

 市によると、各務原市鵜沼地区の木曽川で、2022年6月に捕獲された個体が、日本固有種と中国原産の「チュウゴクオオサンショウウオ」との交雑種であると判明した。

 岐阜高校と大垣北高校の自然科学部によるオオサンショウウオの生息状況調査で、15~23年に木曽川で119匹を捕獲し、川崎医科大(岡山県)でのDNA鑑定でそのうちの1匹が交雑種であると分かった。交雑種はメスの成体で、体長93センチ、体重4・9キロ。

 調査を主導する大垣北高校の自然科学部顧問で、環境省の希少野生動植物種保存推進員を務める高木雅紀教諭は「いつ見つかってもおかしくない状況だったが残念。誰かが持ち込まないと起こりえないことで、日本の個体への影響が心配される」と話した。

 交雑種の確認を受け、市は高校などと協力しながら木曽川での生息状況調査を続け、状況を注視していくとしている。

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