鹿児島県環境審議会自然環境部会(部会長・奥山正樹鹿児島大学特任教授)は6日、県指定外来動植物の候補にクサガメ、ドジョウ、カラドジョウを追加することを決めた。答申後、県が4月から規制を始める見通し。
中国原産のクサガメの規制地域は県内全域。遺棄によって固有種ニホンイシガメとの交雑が懸念されている。
ドジョウは県本土では在来種だが、奄美では中国・韓国から食用に輸入されたドジョウとカラドジョウが、群島固有の新種シノビドジョウの生存を脅かす恐れがある。指定地域は奄美地方に限定する。
県指定外来動植物は今回の3種を含め計25種になる。対象種ごとに、野外放出禁止や密閉・施錠された空間での飼育が義務化される。悪質な違反者には知事が勧告し、氏名や事業者を公表する。
同部会は、国が外来生物法に基づき新たに規制するミシシッピアカミミガメ(ミドリガメ)とアメリカザリガニを、指定解除する案も了承した。2種は全国でペットとして飼われており、遺棄などで在来の水生生物に影響を及ぼす恐れがある。野外へ放つことを禁じる国の特定外来生物に6月から指定されることを受け、2020年度から続く県条例による指定は外れる。