釣り人のマナー違反が深刻 ハタハタの季節、漁港一部立ち入り禁止に

 産卵のために接岸するハタハタを狙い、秋田県内外から多くの釣り人が訪れるにかほ市の金浦漁港で12月中、一部エリアで漁業関係者以外の立ち入りが制限される。ごみや魚を捨てるなど、釣り人のマナー違反が問題になっていることから、漁業者や県、釣り団体が協議して決めた。

 立ち入りが制限されるのは、県漁業協同組合南部支所の建物周辺の護岸で、護岸に出入りする道路にバリケードを設け、立ち入り禁止の看板を立てる。

 ハタハタは岸に接近する時期と場所が限られることから、ピーク時はさおを出す場所を確保するのが難しいほど、多くの釣り人が護岸に集中。マナー違反も深刻で、昨年は仕掛けや死んだ魚が捨てられ、漁協関係者が後始末に追われた。

 南部支所は昨年、独自に立ち入り禁止のバリケードを設置。だが、勝手に動かして車で入ってくる釣り人もおり、ハタハタの水揚げ作業に支障が出たという。

 こうした事態を踏まえ、漁港を管理する県や南部支所、釣り人側の立場から日本釣振興会らが10月初旬に協議し、12月について一部エリアの立ち入り制限を決めた。それ以外のエリアは12月も釣りができ、漁協関係者は「やむをえない措置」と話す。

 多くの人に規制の内容を知ってもらうため、日本釣振興会がリーフレットを作り、釣具店に張り出すほか、県もウェブサイトで規制区域を掲示する。(松村北斗)

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