外来種は「撮って送って」 発見時のスマホ撮影を沖縄県が呼びかけ ハブやカエル、グリーンアノールなど10種対象

 沖縄在来の生態系を脅かす外来種の目撃情報を効果的に収集しようと、県環境部自然保護課は6月下旬からホームページ「沖縄外来種.com」の運用を始めた。外来動物を目撃した場合、スマートフォンなどで写真を撮影し、位置情報とともに県民に送信を呼びかけ、情報を集める。

 対象は10種で、沖縄への侵入・定着が確認されていて防除の重点対策種になっている(1)グリーンアノール(2)タイワンスジオ(3)タイワンハブ(4)オオヒキガエル―の4種と、侵入はまだ確認されていないが定着予防の重点対策種になっている(5)アライグマ(6)カミツキガメ(7)アルゼンチンアリ(8)アカカミアリ(9)ヒアリ(10)セアカゴケグモ―の6種。今後は対象種を拡大することも検討していく。

 自然保護課は「外来種を県民に広く知ってもらい、防除・定着予防に参画するきっかけにしてほしい」と活用を呼びかけた。

 対象種の一つ、グリーンアノールに関する緊急シンポジウムを6月下旬に企画運営した琉球大熱帯生物圏研究センターの戸田守准教授は「外来種はいったん拡大すると防除が難しくなる。少しでも早い段階で防除するためには、情報収集と住民参画が大事だ」と指摘。今後、収集された位置情報なども表示・共有し、防除活動の裾野を広げていくための仕組みの一つとして期待した。

「沖縄外来種.com」のホームページ・アドレスはhttps://okinawa-gairaisyu.com

(安里周悟)

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