神戸の民家にアライグマ ケージにカップ麺置き捕獲「見た目かわいいが、困っていた」

 神戸市東灘区の住宅地の庭を荒らしていた特定外来生物のアライグマがこのほど、同区の民家で捕獲された。住人の夫妻が庭に仕掛けた捕獲用のケージで見つかった。夫妻は「見た目はかわいいが、困っていた。これで被害が減れば」と話している。

 夫妻宅では7月ごろから、庭が掘り起こされたり水槽がひっくり返されたりする被害に悩まされてきた。初めてアライグマを目撃したのは8月末。夜、妻が玄関を出ると、庭の暗闇に四つの目が光り、2匹が様子をうかがっていたという。

 市に連絡し、案内された業者からケージを借りて庭に置いた。しかし簡単には捕まらず、庭のリンゴや水槽のメダカが食べられるなどの被害が続いた。

 そこで匂いの強いカップ麺などをケージ内に置くと、10月23日に1匹が捕まった。さらに今月16日にも捕獲。今後の被害も心配なため、しばらくケージは置いておくという。

 市農政計画課の担当者によると、同区内のアライグマに関する相談は昨年度、69件寄せられた。庭や畑を荒らされたり、屋根裏を寝床にされたりするなど、被害は増加傾向だという。同課は感染症の心配などからもアライグマを見ても近寄らず、餌を与えないよう呼び掛けている。(斎藤 誉)

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