外来種サビイロクワカミキリ、福島県郡山市で初確認、街路樹など被害相次ぐ

 中国などが原産の外来種「サビイロクワカミキ」が今夏、国内で初めて福島県郡山市で確認され、食害で木が倒れるなどの被害が出ている。県によると、生息域は須賀川市や玉川村にも広がっている。専門家は早急な生態調査や対策が必要だとしている。

 今年7月、郡山市の樹木医安斎由香理さん(44)が食い荒らされたイヌエンジュの伐採木を調べていたところ、茶色の羽に白の斑点があるカミキリムシを見つけた。森林総合研究所に調査を依頼し、国内初確認の外来種と判明した。

 安斎さんがイヌエンジュが植えられている市内の街路樹を調べると、8カ所の通りのうち7カ所で被害が確認された。同市片平町の通りでは、街路樹54本のうち96%に当たる52本が食い荒らされていた。1本は幹の強度が弱まり倒れた他、倒木の恐れがあった3本が伐採された。県は他の木も伐採する予定だという。

 外来種のカミキリムシは輸入に使われる木の梱包(こんぽう)材などに紛れ込み、国内に侵入したとみられる。安斎さんは「さなぎから成虫になる来年夏までに生態調査を進め、駆除方法などを考える必要がある」と訴えている。

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