ペット化した外来種の規制と生態系…みんなが考えるべきことは?

 TOKYO MX(地上波9ch)朝の報道・情報生番組「堀潤モーニングFLAG」(毎週月~金曜7:00~)。8月18日(水)放送のFLAG NEWSでは、環境省が検討に入った「外来種規制」について取り上げました。

◆ペットとして一般化した外来種の規制は正しいのか!?

 環境省は、ペットとして人気の高い外来種のアメリカザリガニとミドリガメを外来生物法による規制対象とする検討に入りました。飼育を禁じられた飼い主が水辺などに捨てるといった弊害を防ぐ新たな仕組みなどについて法改正を視野に議論します。一方、釣った個体を一度持ち帰った後に同じ場所に戻す場合など、具体的な事例への対応については専門家の間でも意見が分かれており、環境省の担当者は「ペットとして広く行き渡っているだけに、どの程度実効性を持たせられるのかは、大きな検討課題」としています。

 岸壁幼魚採集家の鈴木香里武さんが注目するこのニュース。この外来種規制の提言については「新しい動き」と評価しつつも「これは難しい問題」と頭を悩ませます。

 そもそも外来種は魚であればブラックバスなど数多くありますが、「ペットとして広く浸透したからこそ(外来種規制は)難しいということは意外と知らない、当たり前になってしまい気づかなかった方が多いのではないか」と外来種の存在が一般化してしまった現状を危惧。

 そして、外来種規制について「国の決め事であるということは当然」という前提のもと「大事なのはそれぞれの人の意識」と主張。外来種が氾濫することで生態系が崩れるとよく言われますが「この“生態系”ということが(みなさんが)果たしてイメージできるのか」と疑問を呈します。

◆“生態系”のイメージをいかに多くの人が共有できるか

 キャスターの堀潤自身、外来種によって具体的にどういう生き物がいなくなり、どういう生き物が増えるのか、さらにはそこにどういうメカニズムが働いているのかなど「言われてみるとよくわからない」と頷きます。

 鈴木さんは「このイメージをいかに多くの人が共有できるのかがこの問題に対しては大事」と明言し、このイメージの共有と国の決め事であるということ、「この両方があってこそ初めて成り立つ話」と持論を述べます。

 一方、「足元に注目し、自分の身近にどういう生き物がいるのかに目を向けられている人はおそらくイメージできると思う」と言い、「生きている小さな生き物が全て繋がって大きな“系”というものができている。そういう意識は小中高の授業だけでは芽生えきれない」とも話していました。

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