安易に川に流さないで…横浜の川に外来種「スリコギモーリー」初確認

 横浜市は、河川に生息する生き物などから水質を評価する「第15回市内河川生物調査」の結果を発表した。外来種は52種類が確認され、最多を更新。市民らの環境保護の取り組みによって水質が向上している反面、生態系を脅かす外来種の持ち込みに歯止めがかからない実態が浮き彫りになった。


 調査は1973年から3年に1度ほどのペースで実施されている。今回は冬季の2018年12月〜19年2月、夏季の19年8〜10月に鶴見川、帷子(かたびら)川、大岡川、境川、宮川、侍従川の計6水系で、魚や昆虫、水草、藻類を調べた。
 見つかった外来種の内訳は魚類が22種類、底生生物が20種類、水草が10種類。魚類では、境川水系で、メキシコなどを原産地とする「スリコギモーリー」が初めて確認された。
 水質は河川の有機物の量や特定生物の有無から4段階で評価。調査した41地点のうち40地点が「大変きれい」「きれい」となった。きれいな水底を好む在来種「ツマグロスジハゼ」=写真、市提供=も初めて確認された。
 市環境科学研究所は「外来種がすみつくと、在来種とエサやすみかを競合することになる。飼育する生物を安易に川に流さないでほしい」と呼びかけている。
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