琵琶湖の湖底無酸素状態に/滋賀

 県の調査で琵琶湖最深部では、酸素がほとんど無い異常な状態となっていることがわかってきました。無酸素の中、湖底の生き物たちはどうなっているのか調査に同行しました。


 11月12日。県琵琶湖環境科学研究センターの調査が実施されました。
 調査船は琵琶湖北湖の最深部周辺、水深90メートルの「第一湖盆」に向かいます。
 琵琶湖は、例年冬に酸素を含んだ冷たい水が底深く沈み込む「全層循環」によって湖底まで酸素が届けられます。しかし暖冬続きの影響か過去2年、この現象は確認されていません。
 調査地点に到着。カメラ搭載のROV遠隔操作水中ロボットが湖底に向かいます。同じ場所のちょうど3年前の映像にはびわ湖固有種の魚イサザの他、ヨコエビなどが沢山映っています。
 ヨコエビは、多くの魚のエサとなることで琵琶湖の生態系を下支えしている大切な存在です。
 他の調査地点でも結果はほとんど同じで生き物がいなくなっていることが 確認できました。
 県では、漁業への影響は現時点では限定的としまた漁協でも漁獲量の減少などは確認されていないとしています。
 ただ、酸素濃度は来月初旬までは下がり続け、影響が懸念されることから県では今後も範囲を拡大して調査を重ねていくとしています。
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