偕楽園公園にアライグマ 2匹確認 茨城県、注意呼び掛け

 特定外来生物のアライグマが、水戸市の偕楽園公園に生息していることが分かった。10月29日深夜、偕楽園東門から千波湖側に下りて行く坂道で、記者が2匹に遭遇、撮影した。市内では本年度(8月末時点)で14匹捕獲されているが、これまでに同公園内で目撃されたことはなかった。県は「見つけても凶暴なので刺激しないで」と注意を呼び掛けている。


 2匹を確認したのは同日午後11時5分ごろ。同市常磐町の歩道橋「偕楽橋」入り口付近で、低い植え込みの中から現れた。目の周りが黒く、尾にしま模様があった。体長約30センチの1匹が約5メートル先で反転し、こちらを見ていたのでスマートフォンで撮影していると、もう1匹が足元に来ていた。逃げるまでの数十秒間に、もう1匹も撮影できた。
 県偕楽園公園センターによると、アライグマを同公園内で見たという情報はこれまでなかった。防除については今後、検討する。
 アライグマは特定外来生物に指定され、県が完全防除を目指している。夜行性で水辺を好み、雑食。凶暴でかまれると狂犬病になる恐れも。病原菌や寄生虫を持っているといい、被害が出る可能性もある。
 県自然環境課によると、県内では県南・県西地域に多く、本年度(8月末時点)坂東市で246匹、かすみがうら市で162匹、つくば市で118匹が捕獲されている。水戸市では2018年度に2匹、昨年度に7匹、本年度14匹が捕獲され、増加傾向にある。
 同課の担当者は「凶暴で病気もある。近寄らず、刺激しないでほしい」と話した。
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