鶴岡で駆除のザリガニ粉末化

 鶴岡市大山地区の都沢湿地の保全管理を目的に、外来生物の駆除に取り組んでいる庄内自然博物園構想推進協議会と市自然学習交流館ほとりあが、駆除したアメリカザリガニを粉末化した製品「ざりっ粉(こ)」を作った。多様な食品への活用を目指しており、料理のアイデアを出してもらうモニターを募集している。


 駆除したウシガエル、アメリカザリガニの有効活用を図るため、協力店舗を募って食材として提供する事業を2014年度から行っており、粉末化はその一環。遊佐町の業者に製造を依頼し、粗めの粉と細かい粉の2種類を用意した。
 募集しているのは店舗モニター10店程度と、個人モニター60人ほど。10月24日〜11月19日の期間中に作った料理の写真を名称とともに提出してもらう。参加無料だが、粉末の発送が必要な場合は送料がかかる。募集は10月19日まで。料理の報告会や試食会の開催、レシピのインターネットでの公開などを検討しており、商品化の可能性も探る。
 三川町の多機能型事業所を通し、ざりっ粉を使った煎餅も試作し、販売を目指している。ほとりあの上山剛司学芸員は「ザリガニは欧州では一般的な食材。有効活用することは生態系の回復・保全の大きな一歩になる」と話している。
 10月24日午後1時半からは、上山学芸員を講師に里地里山学講座「都沢湿地の外来生物 生息状況と活用事業」がほとりあで開かれ、ざりっ粉の煎餅の試食などを予定している。定員30人。参加費は寄付制で、22日まで申し込みが必要。モニター応募と講座参加の申し込み、問い合わせはほとりあ0235(33)8693(午前8時半〜午後5時)。
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