名古屋港でヒアリの女王が数十匹 既に別の場所で繁殖か

 愛知県などは25日、名古屋港飛島ふ頭(同県飛島村)の土中から、強毒の外来種「ヒアリ」1000匹以上が見つかり、うち数十匹が女王アリだったと発表した。女王アリは羽が生えており、既に飛び立って別の場所で繁殖を始めている可能性があるため、11月までにふ頭全域の2キロ四方を調査する。 


 貨物船のコンテナ外で繁殖可能な女王アリが多数確認されたのは、2019年の東京港青海ふ頭(東京都江東区)に次いで全国2例目。
 今回見つかったのは、ふ頭内の事業所の敷地と道路沿い。12〜15日に働きアリ約700匹が既に確認されており、周囲を追加調査していた。その結果、繁殖可能な羽のある女王アリや雄アリ、卵、サナギなどを含め1000匹以上が新たに発見された。巣を形成していた。県と名古屋港管理組合は、見つかったヒアリを全て駆除した。今後も毒餌を継続的に置く。
 小泉進次郎環境相は25日、閣議後の記者会見で「現時点で(繁殖が続いている状態の)定着と判断されるような事象は確認されていないが、徹底的な防除とふ頭全域での調査を継続し、定着の防止に万全を期していきたい」と述べた。【太田敦子】
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