日高地方では発生確認なし 外来のクビアカツヤカミキリ

 和歌山県の日高地方クビアカツヤカミキリ連絡会議は、日高地方のサクラ植栽地85カ所で5月25日〜6月4日、外来虫のクビアカツヤカミキリの調査をしたが、発生は確認できなかったと8日に発表した。


 サクラやモモ、梅などのバラ科の木を食い荒らし枯らせる特定外来生物。体全体は黒く光沢がある。胸部が赤く、突起があるのが特徴。木くずやふんが混じったうどん状やひき肉状の「フラス」を出す。
 調査は各市町やJA紀州、県の関係機関が参加し、サクラ植栽地の計2812本について、木の根元から高さ4メートルまでの所でフラスの発生を目視で確認した。みなべ町内では島ノ瀬ダムや清川球場、小中学校の木など20カ所、計558本を調べた。
 梅園については、日高果樹技術者協議会による梅着果調査(4月下旬と5月中旬、148園)の際に、クビアカツヤカミキリの発生も調べたが、確認はなかったという。
 次回は7月下旬と11月下旬に予定している。成虫やフラスを見つけた時は各市町の農業担当課、JA紀州営農指導員、日高振興局農業水産振興課(0738・24・2930)まで連絡を呼び掛けている。
 昨年以降、かつらぎ町や岩出市のモモやスモモ園で被害が確認されており、今年5月には、かつらぎ町の梅の木でも被害が見つかった。梅の産地である紀南地方でも、関係者が今後の拡大に危機感を持っている。
+Yahoo!ニュース-地域-紀伊民報