魚の大量死、水戸市調査 基準140倍の農薬成分

 水戸市の逆川と桜川で今月上旬に魚が大量死していた問題で、同市が今月3日に行った水質検査の結果、農薬に含まれる5種類の物質が基準値を超えて検出されていたことが13日、市への情報公開請求で分かった。このうち、農薬などに使用される化学物質「チウラム」が環境基準値の約140倍に達していた。


 市によると、市は逆川の笠原橋(同市笠原町)付近から採水して検査し、農薬などに含まれる物質10種類が検出された。
 このうちチウラムなど5種類が環境基準値を超え、除草剤に含まれる成分の「ピラクロニル」は基準の100倍だった。
 農薬などが保管されていた農業用資材倉庫が全焼する火災が1日、逆川上流で発生したことから、市は現場に近い同橋で農薬の影響を調べた。市によると、消防の消火活動は水を放水し、消火剤は使用していなかった。
 桜川の柳堤橋(同市柳町)で4日、同様の検査をした結果、10種類全てが基準を下回った。県は市の分析を基に、検出された物質と魚の大量死、火災の関係について原因究明を進める。市や県によると、13日までに健康被害の報告はないという。
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