ノネコ問題に理解深める 奄美大島 エコツアーガイド研修会

 奄美大島エコツアーガイド連絡協議会(喜島浩介会長、会員95人)の自主研修会が27日、鹿児島県奄美市名瀬の奄美文化センターであった。ガイドら約30人が参加。山中で希少種を襲う野生化した猫(ノネコ)の問題や国立公園で規制される行為などに理解を深めた。


 奄美いんまや動物病院獣医師の伊藤圭子さん、環境省奄美群島国立公園管理事務所世界自然遺産調整専門官の千葉康人さんが講話した。
 伊藤さんは奄美大島で特定外来生物マングースの駆除が進んで在来生物に回復がみられる一方で、猫が新たな脅威となっていると指摘。
 環境省や島内5市町村による生態系の保全を目的にしたノネコの捕獲と譲渡の取り組みや、ノネコの元になる野良猫に不妊手術を行うTNR事業、飼い猫へのマイクロチップ装着などを義務付けた適正飼養管理条例について説明。「ガイドは島を紹介する大切な案内人。飼っている犬や猫は大切にしてほしい」と話し、ペットの適正飼養とノネコ対策への理解を呼び掛けた。
 千葉さんは奄美・沖縄の世界自然遺産登録へ向けた取り組みや、奄美群島国立公園の特徴と公園内で規制される行為などを紹介した。
 同日は奄美群島の認定ガイド対象の自主研修会も奄美市名瀬の金作原国有林であり、22人が参加した。
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