2005年04月28日

県:「湖のギャング」ブラックバスなど駆除へ 人工産卵床、定置網を設置 /鳥取 

 ◇外来魚のブラックバス、ブルーギルを駆除へ−−今年度から 
 ◇人工産卵床など、湖山池や多鯰ヶ池に設置
 県は今年度から、魚や魚卵を食べる北アメリカ原産の外来魚、ブラックバス(オオクチバス)とブルーギルを駆除する新規事業に乗り出す。鳥取市の湖山池や鳥取砂丘近くの多鯰(たね)ヶ池での急増に伴い、フナやワカサギなど在来種が減少傾向にあるため。28日には第一弾として多鯰ヶ池で、ブラックバスを卵から根こそぎ取り除こうと、人工産卵床を設置する。【松本杏】

 ブラックバスやブルーギルは、ルアー釣りで引きが強いと釣り人に人気で、全国の湖沼で1990年以降に見られるようになった。漁業関係者には「湖のギャング」と呼ばれ、琵琶湖(滋賀県)のホンモロコの漁獲量に影響を与えるなどの被害を出している。
 県によると、多鯰ヶ池では80年に、環境省のレッドデータブックで「絶滅のおそれのある地域個体群」に指定されている「アカヒレタビラ」(コイ科)が発見されたが、その後に持ち込まれたブラックバスが急増。アカヒレタビラはそれ以降確認されず、すでに絶滅したおそれが強いという。他の在来種も減少しており、県はブラックバスを効率よく退治しようと、多鯰ヶ池に駆除用の人工産卵床を50個設置することにした。
 一方、湖山池では昨年秋、県と湖山池漁協が定置網を2カ所に設置したところ、同じ外来魚で魚卵などを食べる雑食魚・ブルーギルの稚魚が約2万匹かかり、異常発生していることが判明。これを受け、県は今年度から駆除用定置網を使って4カ所で駆除する計画だ。同池では02年にブラックバス8匹を捕獲したが、生息数は不明という。

4月27日朝刊
(毎日新聞)

+Yahoo!ニュース-鳥取-毎日新聞

Posted by DODGE at 2005年04月28日 10:54 in ブラックバス問題, 魚&水棲生物, 自然環境関連, 内水面行政関連

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