2005年04月29日

Another road to the CLASSIC:PART 4

basswave短期集中レポート

バスマスタークラシックへの「もうひとつの道」
PART 4:トーナメント2日め

 CITGO BASSフェデレーション・チャンピオンシップは大会2日め、予選ラウンド最終日を迎えた。「フェデレーションからクラシック・クオリファイを獲得する」といった道程は、平坦な路ではない。経済的、そして時間に余裕があったとして、バスマスターツアーやオープン戦からクラシック出場枠をねらうのもまた過酷である。どの大会やトレイルに出場しようとも、相見えるのは目の前に広がる大自然とバスなのだ。実力が問われる弱肉強食の世界で、佐藤義和さんは葛藤した。

タイラー・スワニーは、2日め初日の倍近くある19Lb7ozをウエイイン。総合2位、ウェスタン組1位で決勝へと抜けた 
 まず最初にフェデレーション・チャンピオンシップのフォーマットを再確認しておこう。
 チャンピオンシップは、予選2日間と決勝2日間で競技される。予選の2日間はフロリダ州オーランドにあるレイク・トホ(キシミーチェーン)で開催され、決勝はウォルト・ディズニーワールド内にあるフィールド、ベイ・レイクに場所が移される。決勝に進出できるのは、各ディビジョン(組)から上位3名、計15名。そしてクラシックへは、各組から1位のアングラーだけがクオリファイされる。つまり自分が総合2位でも1位のアングラーが同じ組の選手ならクラシック出場枠を獲得できない。一方で、自分が13位で、同じ組の残りの2名が14位と15位であったなら、出場枠を獲得できるという、ある意味変則的なルールだ。

 クラシック出場をねらうには、まず予選を勝ち抜いて決勝ラウンドに進まなければならない。この日、レイク・トホでは予選最終日が開催された。
 決勝に総合1位(イースタン組1位)で抜けたのは、初日「天候がどう転んだとしても対応できるパターンを持っている。エリアもルアーも使い分けている」と豪語したトッド・シャーフだった。彼は初日16Lb10ozでイースタン組の2位で折り返し、2日めにも16Lb1ozといった安定したウエイトを釣り上げる。総合2位で決勝に進出するタイラー・スワニーに1Lb10ozの差をつけて、首位の座についた。シャーフは「フロリダのバスはカレントがあるとバイトするようで、雨が降ったおかげで私のエリアには流れができた。ウイードだけじゃなく、ウッドカバーもあったしいいエリアだった」と勝因を伝えている。
 また2位に入ったスワニーはコロラド州在住でありながら、ワイオミング州のフェデレーションに属し代表を勝ち取ったアングラーである。彼はプラクティスから本調子になれず、初日も正午までライブウェルは空の状態だったという。その後の数時間でリミットを揃え2日めにつないだ。そして2日めには19Lb7ozというグッドウエイトをウエイイン。見事総合2位、ウェスタン組1位で決勝進出を果たした。

 
(写真上)2日間トータルで16Lb2ozをウエイインしたジンバブエのジェリー・ユースタは、セントラル組3位、総合20位で決勝進出を達成した。彼は明日、1994年, 1995年 、1997年に続く4度めのクラシック・クオリファイを目指して決勝を闘う。(写真下)またエド・コーエンも1991年に続きクラシック出場を賭けて決勝に挑む
 さて、初日のリーダーであるジョー・ルカレーリだが、5尾で8Lb6ozをウエイイン。トータルを25Lb8ozに伸ばし、総合5位につけたが、なんと決勝進出にはならなかった。というのも、1位から順にトッド・シャーフ(イースタン)、タイラー・スワニー(ウェスタン)、エド・コーエン(イースタン)、ジョシュア・マビー(イースタン)と、上位4名中3名ががすでにイースタン組のアングラーだったのだ。これがフェデレーション・チャンピオンシップの怖いところである。
 イースタン組を2位で決勝進出を達成したコーエンは、20Lb6ozという今大会予選における最重量をウエイイン。1991年にフェデレーション・チャンピオンシップを勝ち抜いてクラシック出場を果たしているが、今回は自身生涯2度めとなるクラシック・クオリファイを賭けて決勝に臨む。また決勝でコーエンの20Lb6ozが抜かれない限り、彼はBuschシュートアウトにもクオリファイされる。
 
 その他の注目アングラーでは、昨シーズンのフェデレーション・チャンピオンシップ・ウイナーのタッド・テイクスがノーザン組1位(総合6位)、ジンバブエのジェリー・ユースタがセントラル組3位(総合20位)で決勝進出を果たす。

 日本を代表して“初のアメリカ釣行”がフェデレーション・チャンピオンシップとなった佐藤義和さんは、プラクティス日に崩した体調が思うように回復せず、予選最終日も厳しい条件の中で出航。日本のフィールドからは想像もつかないベジテーションマットや水質、そしてバスと対峙した。この日は1尾で1Lb4ozと低迷。2日間合計を6Lb11ozにまで伸ばしたが、決勝進出ラインであるウェスタン組トップ3には入れず、総合50位(ウェスタン組9位)でフィニッシュした。

+Bassmaster.com
+成績

+PART 1:参戦直前の佐藤義和さんにインタビュー
+PART 2:本戦直前プラクティス
+PART 3:トーナメント初日
+PART 4:トーナメント2日め
+PART 5:トーナメント3日め
+PART 6:トーナメント最終日
+PART 7:最終話

Posted by DODGE at 2005年04月29日 15:10 in 短期集中レポート

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