2005年04月27日

Another road to the CLASSIC:PART 2

バスマスタークラシックへの「もうひとつの道」
PART 2:本戦直前プラクティス

 佐藤義和さんは「BASSのアマチュア部門世界一決定戦」であるCITGO BASS Federation Championship(以下:フェデレーション・チャンピオンシップ)出場のため4月24日に渡米。開催地のフロリダ州オーランドに降り立った。オーランドといえばディズニーワールドの所在地としてあまりにも有名だが、なんとフェデレーション・チャンピオンシップの決勝ラウンドは、ディズニーワールドの敷地内にあるレイクで開催されるという、バスフィッシング史上の中でももっとも話題性の高い大会として注目されている。しかし決勝に進出するにはまず予選ラウンドを通過しなければならない。というわけで、27日から開催される本戦に向け、佐藤さんは予選が開催されるレイク・トホでプラクティスを行なった。

 まずフェデレーション・チャンピオンシップに出場するメンバーを再確認しておこう。この大会に出場できるのは、アラスカ、ネバダ、ノーズダコタ、ハワイを除いた46州とワシントンDC、そしてインターナショナル・フェデレーションから日本、カナダ、メキシコ、イタリア、南アフリカ、ジンバブエの各支部から勝ち上がってきたアングラーである。そして昨年のチャンピオンシップ優勝者、PVA(Paralyzed Veterans of America:兵役中に怪我をして退役したアメリカ軍人のための協会)が主催するPVA Bass Tourの代表者を含めた合計55名だ。
 各フェデレーションで開催される地区大会を勝ち抜いて、チャンピオンシップに挑戦。さらにここから勝ち上がった5名が、バスマスター・クラシックへクオリファイされる。これを狭き門と捉えるかどうかは別として、過去にフェデレーション・チャンピオンシップを勝ち抜いてクラシック出場を果たしたアングラーが、今大会に3名出場する。昨年の優勝者のタッド・テイクス、ニュージャージー州代表のエド・コーエン、そしてジンバブエ代表のジェリー・ユースタの3名だ。ちなみにコーエンは、あの桐山孝太郎さんが「唯一の師匠」と崇めるアングラーである。
 
 では現在のレイク・トホの状況をレポートしよう。今シーズンBASS CITGOバスマスターツアー開幕戦、そしてFLW TOUR第2戦の開催地として使用されたトホ。あれから数ヶ月が経過し、レイクは別の形相を呈している。スポーニングはほぼ最終段階に入り、一部のネストを除きレイクはアフタースポーンの状態。卵からふ化したベイビーフライ(バスの幼魚)がいたるエリアで確認できる。僅かに残ったネストをねらったサイトフィッシングをメインにパターンを組んでいるアングラーも中にはいるようだ。しかし今日のレイクのコンディションは濁り気味で、1ヶ月ほど前に比べ約2ftの減水とサイトフィッシャーにとって好条件とはいいがたい。

 今日は朝から春の典型的気候に伴った南からの強風に見舞われた。夕方には降雨に変り、夜にはどしゃ降りに。この雨は明日の午後近くまで降り続くようで、釣果に影響が出る可能性が高い。
 
 そんな厳しい状況の中、佐藤さんはプラクティスに挑んだ。佐藤さんにとっては唯一のプラクティス日であったため、やることは多い。今日は数バイトの反応を得て、1尾をフックアップ。30cmほどのバスを釣り上げた。だが、佐藤さんは釣り方というより、航路やエリア選定に重点を置いてプラクティスを行なった。そのため、「イメージしたパターンは、トーナメント初日の競技中にアジャストしていきたい」と語った。
 今大会には異なった環境からアングラーが集結しているが、多数がプリプラクティスに入っていたようで、彼らは彼らなりに手応えを持っているようだ。佐藤さんにとっては決して「有利ではない」状況だったが、前述したように多くのバスがアフタースポーンの状態、レイクは減水+マッディ化、そして降雨と、本戦直前になって状況が激変している。佐藤さんは「レイクを知らない私にとっては、タフになってくれたほうがいい。これはチャンスじゃないかなと思っている」と前向きに捉えている。
 
 フェデレーション・チャンピオンシップは現地時間の27日に開幕する。大会初日のレポートは明日アップ予定。

+PART 1:参戦直前の佐藤義和さんにインタビュー
+PART 2:本戦直前プラクティス
+PART 3:トーナメント初日
+PART 4:トーナメント2日め
+PART 5:トーナメント3日め
+PART 6:トーナメント最終日
+PART 7:最終話
+Bassmaster.com

Posted by DODGE at 2005年04月27日 13:23 in 短期集中レポート

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