宮崎・小林市の野尻湖で、大量発生した特定外来生物「ボタンウキクサ」の除去作業が進められている。
2023年に確認されて以降、この植物は湖を覆い尽くすほどに増加していて、ダムの管理や水質悪化への懸念から、県は約2億1600万円を投じて除去作業を開始した。
しかし、特定外来生物は仮置き場で完全に枯らす必要があるため、除去には時間を要するという。
現在、1カ月半の作業で約半分まで減少し、4月末までに除去を目指している。
ダム湖埋め尽くす“迷惑植物”除去へ
宮崎・小林市の野尻湖で25日午前10時半頃に撮影されたのは、水面を覆い尽くす“迷惑植物”の除去作業だ。
専用の回収船による除去作業が続けられていたが、取っても取ってもきりがないという状況だった。
東京ドーム17個分にあたる広さを埋め尽くしたものの正体は、特定外来生物に指定されている「ボタンウキクサ」だ。
もともとは鑑賞用に輸入された南アフリカ原産の水草で、強い繁殖力が特徴といわれる。 ここ野尻湖では、2023年に生息が確認されてから爆発的に繁殖した。
ダムの管理にも支障を来しているほか、水質の悪化も懸念されているため、県は約2億1600万円をかけ、1月から除去作業を開始している。
慎重に進められる特定外来生物の除去作業
しかし、特定外来生物は法律で移動させることが禁止されているため、一度仮置き場に運び、完全に枯らす作業が必要となる。
除去作業に関わる都城土木事務所の鏡園義幸さんは、「枯れるまでには時間が要するのかなということで、試行錯誤しながら取り組んでいかないといけない」と除去の困難さを語っている。
作業を開始して1カ月半が経過したが、順調に作業が進み、ボタンウキクサは約半分まで減少しているという。
鏡園さんは、「4月末ぐらいを目標にですね、一生懸命取り組んでまいりたいと考えております」と話している。
(「イット!」 2月25日放送より)