山梨県南部町のアユの養殖場で魚のエサが食い荒らされる被害が確認され、見た目はかわいい ある生き物 が捕獲されました。
昨年度の捕獲数が県全体で過去最多となり、特定外来生物に指定されたこの生物は?
佐野保さん:
「気が付いたらエサが半分しかなくて、おかしいなと思って周りを見たら散らかっていた」
南部町福士にあるアユの養殖場です。
8月30日、生け簀の中の入れ物に入っていたアユのエサが食い荒らされているのを、管理する男性が見つけました。
付近に捕獲用のオリを仕掛けるとその翌朝…。
オリの中で動く黒い影。
犯人は体長約60㎝のアライグマでした。
アライグマの被害にあった佐野保さん:
「一言で言って悔しい。池の中ですよ。外ならまだしも」
こちらの養殖場では、数年前から物置で保管してあるアユのエサがアライグマに食い荒らされる被害が相次いでいました。
ネットの設置や戸締りを徹底しても被害は減少しません。
アライグマの被害にあった佐野保さん:
「エサがあればとるから、菌が発生すると困る。今は(エサの仕入れ価格が)倍ですからたまらない。無いお金をとられるようなもの」
アライグマは、農作物や在来生物を捕食するなど生態系に悪影響となることから特定外来生物に指定され、飼育や販売は原則禁止されています。
県によりますと昨年度の捕獲数は過去最多の343匹にのぼります。
南部町では今年度すでに7匹が捕獲され、捕獲ペースは昨年度を上回っています。 町内ではトウモロコシやナスなど農作物への被害も確認され、町の担当者は危機感を募らせています。
南部町産業振興課 塩津大さん:
「昨年に比べても被害状況は増えてきていて、野菜などの収穫を楽しみにしている人たちに非常に申し訳ないというか、今後どうにかしていかなければと思っている」
なお県はアライグマを見かけた場合は手を出さず、住んでいる市町村へ連絡するよう呼びかけています。