外来種のアカボシゴマダラ 松本市内で定着進む

 特定外来生物のチョウ「アカボシゴマダラ」の分布域が、長野県松本市内で拡大しているという。容姿が美しく採集対象にも見られそうだが、生きた状態での運搬や飼育、放チョウなどは原則禁止されている。幼虫の食性が重なる在来種のゴマダラチョウや国チョウのオオムラサキへの影響も懸念されており、関係機関が注意を呼び掛けている。

 黒地の翅(はね)に白の斑紋がある大型のタテハチョウで、白色部が多い春型と、後ろ翅に赤い斑紋がある夏型がある。繁殖期は5~10月。年に複数回発生する。幼虫期はエノキ属の樹木の葉を食草とし、同様のオオムラサキやゴマダラチョウと競合する可能性がある。

 市環境・地域エネルギー課によると、アカボシゴマダラは人為的な放チョウで国内に広がったとされ、軽井沢で確認された平成26(2014)年以降、県内でも目撃が相次ぐようになった。オオムラサキが生息するアルプス公園で令和4年に確認され、今年に入って浅間温泉周辺では幼虫も見つかった。同課は定着が進んでいる現れとみる。

 誤って捕まえた場合、その場で放したり駆除したりすれば問題ない。一方、別の場所での放チョウは分布域の拡大につながりかねず、担当者は「絶対に行わないで」と呼び掛ける。

 アカボシゴマダラの春型はゴマダラチョウと似ており、判断に迷う際には環境省「特定外来生物同定マニュアル」や、国立環境研究所「侵入生物データベース」が参考になる。

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