コクチバス食べて駆除「予想よりおいしい」キャッチアンドイート推進 岐阜・長良川中央漁協

 岐阜県内の河川などで相次いで見つかっている肉食の特定外来生物「コクチバス」を食べて駆除につなげようと、長良川中央漁業協同組合は、美濃市曽代の組合事務所でコクチバスの試食会を開いた。揚げ物にしたコクチバスを口にした参加者からは好評で、尾藤義昭組合長は「おいしさを伝え、キャッチアンドイートを推進したい」と話す。

 同漁協は関、美濃市の長良川、板取川などを管轄。美濃市では5月に美濃橋付近の長良川で、8月には農業用ため池「天池」でコクチバスの生息が確認された。いずれも駆除作業で発見されなかったが、漁協は警戒感を強めている。

 試食会には、長良川中央漁協や郡上漁協、県の関係者ら8人が参加した。今回は、下呂市の岩屋ダムの駆除作業で捕獲された体長約40センチの成魚3匹を調理した。

 担当者は「普通の白身魚のフライと変わらない」と感想を語りながら調理し、次々と切り身を揚げた。興味津々に調理の様子を見守った参加者は、出来たての揚げ物を頬張り「臭みがない」「身がしっかりしている」「予想よりおいしい」と驚いていた。県の担当者は「釣ったコクチバスはその場で殺し、持ち帰るなどして食べてほしい」と呼びかける。

 尾藤組合長は「鮎にとってコクチバスは天敵。手遅れにならないよう手を打つことが大切」と力を込めた。

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