コクチバス駆除策で電気ショッカー船検討、岐阜県 発見先例地は鮎集荷量ゼロも、早期対応必須

 岐阜県美濃市や郡上市の長良川流域で特定外来生物「コクチバス」が相次いで見つかった問題で、県議会農林委員会は28日、委員協議会を開き、今後導入すべき駆除対策を話し合った。駆除を担当する県里川振興課は、在来種の保護の観点も含めると、電気ショッカーボートが効率的な手法である考えを示し、担当者は「まだ大きく広がっていない段階で手を打つ必要がある」と述べた。

 電気ショッカーボートは魚を気絶させる程度の電極を流し、船の上から確認して外来種のみを網ですくう手法で、広い範囲で発見が難しい場合に効率よく駆除できる。生態系の面でも、刺し網による一斉駆除に比べ、在来種の保護がしやすい。ただ、県は現在1艇も所有しておらず、県里川振興課は29日、琵琶湖の外来種駆除の先進県で3艇所有する滋賀県へ職員を派遣し、実際の効果や操作方法の指導を受ける。

 このほか、長良川や近くの農業用ため池で、体表粘液やふんなどから溶け出して存在する環境DNAによる分析を12月まで進めており、いずれも現在の調査段階では生息可能性が低い陰性の結果が出ている。

 同課はコクチバスが発見された先例地として、長野県の千曲川と天竜川を紹介した。千曲川では地元漁協への鮎の集荷量は過去に最大3650キロあったが、2018年以降はゼロになった。同課の担当者は「コクチバスの生息が広がってから対策しては手遅れになってしまう。被害がまだ出ていない今から対策することが清流長良川の鮎を守ることにつながる」と説明した。

 委員からは、県庁内だけでなく、市町村や漁協ともさらなる連携強化を目指した組織体制づくりを求める意見があり「長良川流域だけでなく、県全体の問題として考える必要がある」との声も上がった。

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