釣り糸が脚に絡まったり、釣り針をのみ込んだりして、富山県鳥獣保護センター(富山市婦中町吉住)に持ち込まれる野鳥が増えている。「3密」を避けられるレジャーとして、釣り人気が高まっていることが背景にあるとみる人もいる。センターは「釣り糸や釣り針を捨てないで!」とマナー改善を呼びかける。
今月6日にセンターに持ち込まれたウミネコの若鳥の右ほおには釣り針が刺さり、右の翼には釣り糸が巻き付いて食い込んでいた。
朝日町のヒスイ海岸にある観光施設ヒスイテラス横の側溝でうずくまっていたところを保護された。針や糸をはずし、抗生剤や止血剤で治療したが、エサを食べない。針をのみ込んでいるかも知れず、手術の可能性もあるという。
治療したセンター管理員の見浦沙耶子さん(41)によれば、釣り糸や釣り針が原因で持ち込まれる野鳥は、過去5年は年2〜3件だったが、今年度は9月末で5件という。
もともとの件数が少ないから、増えた原因ははっきりとは分からない。ただ、3年前から月1回、県内の漁港や海岸に釣り糸や釣り針を拾いに行っている見浦さんは、「今年は釣り人の姿が増えたと感じます」と話す。
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