“侵略的”外来アリ定着の恐れも 沖縄で生息域拡大を確認 

 「アリ食い」アリとも呼ばれている。生態系に悪影響を及ぼす恐れがある侵略的外来生物のアリ「ハヤトゲフシアリ」が今年沖縄県内で初めて確認されたことを受けて21日関係機関が調査したところ、発見当初よりも生息エリアが広がっていることが分かった。


 「(ハヤトゲフシアリで)間違いないです」南ヨーロッパ原産の侵略的外来アリハヤトゲフシアリ。環境省が実施したヒアリの調査で、今年2月に那覇市の明治橋から那覇空港までの国道の植栽で見つかり、沖縄県内への侵入が初めて確認された。
 ハヤトゲフシアリは繁殖力が強く生態系に悪影響を及ぼす恐れがあり侵入段階での早急な駆除が必要とされる。21日沖縄科学技術大学院大学と琉球大学、それに那覇市が合同で駆除作業とモニタリング調査を開始。この中で、発見当初よりも生息エリアが広がっていることが分かった。
 沖縄科学技術大学院大学吉村正志博士「(これ全体が巣ですか?)はい。働きアリです。ハヤトゲフシアリの」今回、ハヤトゲフシアリを採集しその生態を詳しく調べるほかアリを巣ごと全滅させるため駆除に効果的と見られる餌を80か所近く設置していった。
 沖縄科学技術大学院大学吉村正志博士「(生息が)広がってはいるので、これをどうにかこの段階で食い止めて根絶までもっていくというのが一つ大きな目標」
 ハヤトゲフシアリを定着させないためにOISTなどでは今後、月に1回のペースで駆除作業を予定している。
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