常総でヒアリ確認 中国から搬入コンテナ内 茨城県内初、10匹駆除

 茨城県は30日、中国から常総市内の事業所に搬入されたコンテナ内で、特定外来生物で南米原産のヒアリ約10匹が見つかったと発表した。県内での確認は初めて。県によると、いずれも発見の際に全て殺虫しており、周辺地域の調査でも別の個体は見つからなかったという。環境省によると、ヒアリの確認は本年度初めて。


 見つかったのはいずれも2〜6ミリの働きアリで、女王アリは確認されていない。県生物多様性センターによると、国内では昨年11月末、東京都府中市で確認されて以来の発見となる。
 コンテナは3月22日に中国福建省アモイを出港。同27日に東京港で陸揚げされ、陸路で同事業所敷地内に搬入された。4月20日に作業員が荷降ろし中、コンテナ内の床面に約10匹のヒアリを発見し、殺虫スプレーで駆除した。
 県や常総市が周辺を調査し、殺虫餌や粘着トラップを設置した。同センターは「ヒアリは日本で定着していないことから、中国内での搬出作業中に入り込んだとみられる」と推測している。
 ヒアリは攻撃性が強く、刺されると強い痛みが生じるほか、強いアレルギー反応を起こす恐れがある。県内では2017年に常陸太田市内、18年に東海村内で、ヒアリより毒性の弱い「アカカミアリ」が発見されている。
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