理数系研究発表、掛川西高が金賞 アジア大会で自然科学部

 掛川西高自然科学部の二つの研究グループが、このほど開かれたアジア各国の中高生による理数系研究発表会「つくばサイエンスエッジ」で最高の金賞に輝いた。金賞8件のうち同校が2件を占める快挙。特に空気中の胞子を採取、分析してキノコの生育域を調べた杉山賢大君(3年)はグローバルリンク・シンガポール賞にも選ばれ、来夏のシンガポール大会出場を決めた。


 国内外から350件以上の論文が寄せられた。杉山君の研究は、山中で浮遊する胞子を手がかりにマツタケのありかを探す−がテーマ。さまざまなキノコの胞子のDNAを電気泳動させて増幅し、増幅長の違いでマツタケを識別する手法を考案した。
 空気中の胞子を集める手製の装置を県内の山中約40カ所に置き、このうち3カ所でマツタケの胞子の採取に成功。付近を探すと1カ所で実際にマツタケが見つかった。審査員に独創性や手順が高く評価され、杉山君は「ほかの希少なキノコを探す場合も応用できる」と成果を説明した。
 山本一輝君、伊藤大悟君、二村錬君、花井悠太郎君、山本透馬君の班は、メダカとメダカに似た外来種カダヤシを画像分析で識別する技術を発表した。3Dプリンターで自作した水中撮影機材を水槽に設置。魚を撮影した膨大な画像データを人工知能(AI)に学習させ、映像から瞬時にメダカを見分ける方法を編み出した。
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