プラスチック片、琵琶湖に多数か 専門家指摘「滋賀県調査の1000倍以上では」

 琵琶湖のマイクロプラスチックごみの現状を知る講演会が11日、大津市浜大津4丁目の明日都浜大津で開かれた。講師の田中周平・京都大准教授(環境工学)が、自身の調査を元に「プラスチック破片(プラ片)は県の調査結果よりはるかに多い」と指摘した。

 講演会は市主催の「おおつ市民環境塾」の一環。今回は7年前からマイクロプラスチックの研究に取り組む田中さんを招き、約30人が参加した。

 田中さんは、琵琶湖に注ぐ川に含まれるプラ片の含有量を独自に調査し、100マイクロメートル~5ミリの破片は1立法メートルあたり約0・2個だった一方、10マイクロメートル~100マイクロメートルは1500個以上だったと報告した。

 滋賀県が今春、1立方メートルあたり5ミリ以下の破片は北湖が平均0・79個、南湖は平均0・75個との調査結果を公表したが「県は微細なプラ片を調べておらず、実際には千倍以上になるのではないか」と話した。

 また、レジ袋に長時間紫外線を当てた上で何度も足で踏む実験を通じて「路上で人に踏まれてできて、河川に流れ込むのでは」と自説を示した。

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