ソテツ枯れ8千本超 害虫カイガラムシ 徳之島町でも確認、被害広がる

 2022年11月に鹿児島県奄美大島で初確認され、ソテツの葉や幹、根に寄生して枯死させる外来種「ソテツシロカイガラムシ」(通称CAS)被害について、県はホームページで被害発生状況を公開している。2025年10月末現在、奄美大島5市町村と喜界町に加え、新たに徳之島町でも被害が確認され、累計被害本数は8110本。24年3月末の約4倍に拡大している。県など関係機関は被害拡大を防ぐため、防除への協力を呼び掛けている。

 カイガラムシは植物に付着して幹や枝、葉の汁を吸って弱らせる害虫。被害木は葉が黄白色、褐色になり、激しい場合は枯死する。奄美大島では21年夏、奄美市名瀬の一部地区でソテツ被害が確認され、22年末に国内初確認のCASと判明した。

 市町村報告に基づく被害発生状況をみると、道路や公園、公共施設などにあるソテツの被害本数は奄美市が最多の5085本で、龍郷町1188本、大和村936本、喜界町477本、瀬戸内町249本、宇検村120本、徳之島町55本と続く。25年3月末と比べ、喜界町は被害が20倍超に拡大した。喜界町では昨年1月、徳之島町は同10月に被害が初確認され、奄美大島以外にも被害は広がっている。

 森林にあるソテツの被害面積は、25年3月末と比べ240ヘクタール増の500ヘクタール。市町村別では奄美市245ヘクタール、龍郷町134ヘクタール、瀬戸内町82ヘクタール、大和村37ヘクタール、宇検村2ヘクタールだった。

 奄美市以外の被害増加について、県森づくり推進課の有村仁一課長は「昨春時点ではソテツへのカイガラムシの付着は少なかったと聞いているが、夏場に気温が上がったことで虫が繁殖した可能性がある。カイガラムシの生態が分かっておらず、原因特定には至っていない」と説明。喜界島や徳之島への侵入経路も原因不明としている。

 地元自治体は、管理する道路沿いなどで、植樹されたソテツの葉の切り落としや薬剤散布など対策を行っている。庭先などにあるソテツからの被害拡大対策として、県はカイガラムシの特徴や対策方法を記したチラシ、リーフレットなどを作成しており、住民へ被害の周知を図っている。

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