「奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島世界自然遺産地域連絡会議」の奄美大島部会2025年度会合が5日、鹿児島県大和村の防災センターであった。構成機関、団体から約70人(オンライン含む)が出席。野生生物の持ち出しや外来種対策などについて活動報告があり、関係者で遺産価値である生物多様性の保全に向けて意見を交わした。出席者からは、持ち出しが確認されている種の規制対象化を求める意見や外来種の生育地拡大を危惧する声などが上がった。
同部会は環境省や林野庁、県、市町村、自然保護団体、観光団体などで構成。遺産地域の適正な保全・管理に向けて16年に設置された。
会合では各機関の事業報告などがあった。今年6月に関係機関が共同で発出した野生生物の島外への持ち出し自粛を呼び掛ける声明に関しては、出席者から「法的根拠がないと弱い」として、多数の持ち出しが確認されるアマミシリケンイモリを県の天然記念物などに指定することを求める意見が上がった。
別の出席者は、龍郷町で侵入が確認されている南米原産の多年草で特定外来生物のナガエツルノゲイトウについて、「非常に強い危機感を抱いている」と生育地拡大への懸念を示した。同町は環境省と協力して防除を進めているが、一部広がりが確認されているという。
外来種に関しては、草刈りや工事によって種子が運ばれたり、発芽しやすい環境が作られたりする事例があるとして、教育などを通じた予防策の強化を求める意見もあった。
この他、地域別行動計画の各事業評価案や奄美群島持続的観光マスタープラン(16年策定)の改定案なども示された。
会合は「奄美群島世界自然遺産保全・活用検討会自然利用部会」の奄美大島部会2025年度会合も兼ねて行われた。
