7月に、滋賀県内でも初めて確認された特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の対策について学ぶ研修会が26日、滋賀県庁で開かれました。研修会には、県や市町の農業や公園管理の担当者ら約30人が参加しました。
県によりますと、クビアカツヤカミキリは、幼虫が樹木の内部を食い荒して、サクラをはじめ、ウメやモモなどバラ科の樹木に深刻な被害を与えます。
このため、26日は樹木医の講師を招いて防除ネットの巻き方などを学びました。 県庁敷地内の樹木をクビアカツヤカミキリの被害があった木に見立て、成虫の標本や存在を示す特徴的な木くずやふんが混じった「フラス」が付いた状況を見学。
その後、サクラの木に防除ネットを巻き付けて、ホッチキスやテープで丁寧に密閉して閉じ込める対策を学んでいました。
滋賀県自然環境保全課・中井 副主幹は「日本人にとってサクラというのは、すごく大事な木。もしかしたら、この虫のせいで私たちの周りから急速に姿を消すかもしれないという状況に今来ている。幼虫が木の幹の材の方に入り込んでどんどん食べながらトンネルを掘っていくと、木がどんどん弱っていって場合によっては枯れてしまう。そうなってしまう前に何とか対応ができないか、みんなで考えていかなきゃならない」と話していました。
県では、樹木の周囲にフラスが出ていないか、成虫がいないか、注意して観察してもらうことが大切と呼びかけています。
